USCPA (米国公認会計士) による、個人確定申告書 (Form 1040) &FBAR作成、節税&二重課税回避コンサルティング、ペイロールスキームの構築等

FBAR – 外国銀行口座開示書

FBAR概要

Report of Foreign Bank and Financial Accounts (外国銀行金融口座レポート) 略してFBAR (現在はFinCEN Report 114, 2012年度まではForm TD F 90-22.1が正式名称) というフォームは、Bank Secrecy Act (BSA:銀行秘密法) に基づき、米国財務省の一部門であるFinancial Crimes Enforcement Network (FinCEN:金融犯罪取締執行ネットワーク) に対して提出されるフォームです。2012年度分までDetroitのInternal Revenue Service (IRS:内国歳入庁)がFinCenの代行としてFBARの取扱いを行ってきましたが、IRSとFinCENはあくまで別組織です。

2013年7月1日より、FBARの提出は全てEファイル(オンラインによる電子申告)が義務付けられ、書面での提出は一切認められなくなりました。

FBAR の目的は、米国外にある金融口座を米国当局に対して開示することにあります。FBARはいわゆる確定申告ではなく、IRSに対して提出される確定申告書(Form 1040)とは別途、4月15日までにFinCenに対して報告を行います(2016年度分から締め切りが6月30日から4月15日へと変更となります)。またFinCENへのEファイルは、IRSが管理している確定申告用のものとは異なるシステムを利用する必要があります。

米国外口座とは何か?

米国外口座とは、物理的に米国外に存在する金融機関等の口座を指し、米国内に存在する非米系銀行は含まれません。例外として、米国外の米軍基地内にある口座等は米国外口座とはみなされません。

なお、多くの場合日本にある米国系銀行は、あくまで日本法人であり米国銀行の支店ではありません。よってFBARでの開示対象です。

FBARの提出要件

一暦年(1月1日から12月31日)のいずれかの時点において、保有する全ての米国外口座について、それぞれの最高残高の合計が$10,000を超えた場合、“US Person”はFBAR提出による口座開示の義務を負います。例えば、A銀行に$5,000、B銀行に$5,000、C銀行に$5,000の口座を保有した場合、合計金額が$10,000を超えるため、ABC全ての口座を開示する必要があります。

FBAR提出対象者とは?“U.S. Person”とは?

“U.S. Person”とは、米国籍保持者、永住権保持者、税法上の米国居住者、および税法上の米国非居住者で内国歳入法6013条あるいは7701 条 (IRC 6013(G) or (H) or IRC.7701(b)(4)) に基づいて居住者としての申告を選択した者を指します。 F-1やJ-1 ビザ保有者 (Form 8843提出が必要) や、“Closer Connection”ルールが適用される(Form 8840の提出が必要)者は、一定要件を満たす限り、例外として“U.S. Person”には含まれません。一方、米国国内税法(”Substantial Presence Test”あるいは183日ルール)上居住者とみなされるものの、租税条約上の“Tie Breaker”ルールによって米国非居住者となることを選択した場合には、例外扱いは認められず、“U.S. Person”としての米国外口座開示が必要となります。個人だけでなく、会社やパートナーシップ、信託、Estateなどの法的主体も、個人の場合と同様、FBAR提出の義務があります。

FABRは、口座保有者それぞれが提出する必要があります。したがって、たとえば確定申告を夫婦合算で行ったとしても、夫婦それぞれが別個にFBARを提出する義務を負います(全ての米国外口座が夫婦共同名義である場合には、例外的に、夫婦共同でのFBAR提出が認められています)。また、未成年など被扶養者であっても、口座の法的所有者である限り、その被扶養者個人が、FBAR提出を行う必要があります。

米国外口座に署名権“Signature Authority”を持つ場合

もし、米国外口座の法的所有権を保有していなくても、つまり口座名義人でなくとも、その口座の署名権“Signature Authority”を持っている場合には、署名権者としてその口座の開示が必要です。例えば、A会社のCFOとして、A会社名義のZ銀行口座の署名権を保有している場合、そのCFOは、CFO個人名義の口座とともに、会社名義のZ銀行口座を個人FBAR上で開示する必要があります。A会社も口座保有者としての開示義務があるため、結果、そのZ銀行口座は、CFO個人とA会社の両方がそれぞれ提出するFBAR上に開示されることになります。

FBAR開示対象の米国外金融口座とは?

    • 銀行等口座-預貯金・当座・貯蓄・財形・譲渡性預金(CD)・定期預金等含む

    • 株式およびその他証券口座-投資・ブローカー口座・ミューチュアルファンド・その他プールされたファンド等含む

    • その他投資口座-商品先物、オプション口座等含む

    • 確定給付型年金

    • 確定拠出型年金

    • 雇用者の管理する口座-社内預金、退職金、ストックシェアプラン、ESPP、持株会等含む

    • その他年金

    • 満期型保険

    • 法的主体を通じて間接的に保有する口座-法的主体の持分が50%を超える場合 (*)

    • Grantor Trust を通じて海外に口座や資産を保有する場合

以下については、FBAR開示の対象ではありません。

    • 米国外社会保障・社会保険-厚生年金含む

    • 口座に預け入れしていない、米国外株式や証券 (*)

    • 米国外パートナーシップ持分 (*)

    • 米国外株式や証券に投資している米国内ミューチュアルファンド

    • 直接保有する米国外固定資産

    • 米国外の法的主体を通じて保有する米国外固定資産

    • 直接保有する米国以外の通貨

    • 直接保有する貴金属

    • 直接保有の芸術品・アンティーク・宝石・車・その他蒐集品等

(*) FBARの開示要件は、Form 8938とは異なります。異なる部分については、下線で示してあります。

FBAR ペナルティ

FBARが適切に提出されなかった場合、最高$10,000のペナルティが課せられます。意図的な不開示等の場合には、$100,000あるいは不開示残高の50%のうち大きい方がペナルティ金額となります。さらに、刑事罰の対象となる可能性もあります。時効は6年です。

お気軽にお問い合わせ下さい TEL 03-5403-4639 平日9:00-17:30

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